株式投資のスタイルには「2つの王道」がある
株式投資を始めると必ず耳にするのが「グロース株」と「バリュー株」という用語です。
この2つの株は投資スタイルの根本的な考え方が異なり、リターンの出方やリスクも違うため、まずは違いをしっかり理解しておくことが大切です。
今回は「グロース株とバリュー株の違い」と「どちらを選ぶべきか」の判断基準を、初心者にも分かりやすく解説します。
グロース株とは?
グロース(Growth)=成長という意味の通り、
グロース株は「これから大きな成長が期待される企業の株」を指します。
特徴
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売上や利益が急成長中、または成長予測がある
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配当は少なめ or 無配当が多い
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株価はすでに割高になっていることも多い(PERが高い)
代表的な銘柄(米国)
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Tesla(テスラ)
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Amazon(アマゾン)
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Nvidia(エヌビディア)
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Meta(旧Facebook)
メリット
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将来的に株価が大きく上昇する可能性がある
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イノベーションや新市場に投資できる
デメリット
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市場の期待が高すぎると反動で株価が暴落することも
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利益より「期待」に左右されやすい
バリュー株とは?
バリュー(Value)=価値のある株という意味で、
バリュー株は「企業の本来の価値(ファンダメンタルズ)に比べて株価が割安な企業の株」を指します。
特徴
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配当が安定している
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成長性は高くないが、安定収益がある
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財務が健全、かつ株価が低水準(PERやPBRが低い)
代表的な銘柄(米国)
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Coca-Cola(コカ・コーラ)
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Johnson & Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
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Berkshire Hathaway(バークシャー・ハサウェイ)
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Intel(インテル)
メリット
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安定的な配当収入が期待できる
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景気後退時にも比較的強い
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割安なため下落リスクが限定的
デメリット
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株価の成長はゆるやか
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一部は「安い理由(業績悪化など)」がある銘柄も
グロース株 vs バリュー株|比較表で違いを確認
項目 | グロース株 | バリュー株 |
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成長性 | 高い | 低い〜安定 |
配当 | 少ない/なし | 多い/安定 |
株価水準 | 割高(PER高い) | 割安(PER低い) |
リスク | 高い(ボラティリティ大) | 低め(安定) |
投資期間 | 中〜長期 | 長期向き |
タイミング | 金利低下時に強い | 金利上昇・景気後退時に強い |
どちらに投資すべき?
投資スタイルや相場環境によって選ぶべき株は変わります。
以下のポイントを参考に、自分に合った戦略を選びましょう。
▶ 成長性を重視するならグロース株
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20〜40代の長期投資家
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配当よりもキャピタルゲインを狙いたい人
▶ 安定と配当を重視するならバリュー株
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40代以上の資産保全型
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定期的な配当収入が欲しい人
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高金利・景気後退局面に強い銘柄を求める場合
よくある質問(Q&A)
Q1. グロース株とバリュー株を両方持つべきですか?
はい。ポートフォリオのバランスを取るため、両方を組み合わせるのが理想的です。
相場環境によって強い銘柄が変わるため、分散効果も期待できます。
Q2. ETFでグロース株・バリュー株に投資できますか?
できます。以下のETFがおすすめです:
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グロース株:VUG(米国グロース株ETF), QQQ
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バリュー株:VTV(米国バリュー株ETF), SPYD
Q3. 日本株にもグロース株とバリュー株はありますか?
もちろんあります。
例:
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グロース株:メルカリ、ラクス、SHIFT
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バリュー株:三菱商事、日本郵船、日本製鉄
まとめ|あなたの投資目的に合わせて選ぼう
グロース株とバリュー株は、どちらが優れているというよりも
「今の相場環境」や「あなたの投資目的」に応じて戦略的に選ぶことが重要です。
もし迷うなら、まずはETFで少額から始めて、徐々に知識を深めていきましょう。